おいしさはやさしさ

旅行の日記とか独り言です

おふくろの味はサバ寿司

シルバーウィークは久しぶりに実家で過ごした。リモートワークができるようになったので、遠出しても仕事ができるのが有り難い。

「わたしを空腹にしないほうがいい」というエッセイを買って読んでいたら、まるでわたしが書いているのかと思うくらい、おいしいものが好きな人なんだということが伝わってきた。せっかくなのでわたしもご飯の日記を書いてみよう。

先日、知人と他愛もない話をしていたときに「母の味と言われて何を思い出す?」という話題になった。わたしの母は気に入ったメニューを繰り返し作る人で、その会話をしているときに思い出した母の味はテールスープだった。焼肉屋さんとかで食べるスッキリした感じのスープではなく、野菜と肉を煮込み続けた、家庭的な味のテールスープ。たまに食卓にのぼっては「美味しいな」と思っていたけれど、去年ふと作ってみたらすごく手間暇かかる料理だった。たしかに美味しいけど、このために1日半も下準備にかけられるのはもはや熱意を感じる。

今回帰省して1週間くらい過ごした最終日、久しぶりに母の作るさば寿司を食べた。そして、これも間違いなく母の味だなと思った。甘めのしめ鯖と、酢飯の間に大葉・ショウガ・とろろ昆布を挟み、ちょっと崩れた形をラップに包む。お店で売ってるさば寿司はもっと端っこがきちっとしてるし、もともと切られているから包丁が汚れる心配もない。それでもこのさば寿司は自分で再現できないし、たまに食べると落ち着くなと思うのであった。お土産に持たせてもらったので、悪くならないうちに食べるぞ。